2021年6月3日木曜日

スミナガシ

 「墨流し」とは日本古来の遊びで墨を摺って水面に浮かべてその上に紙を置き、

流れた墨の渦巻きの模様を吸い取らせるもので、

小学校の頃、誰しもされたことがあったのではないでしょうか。

そんな風流な名前を戴いた蝶がいます。


翅の模様は墨流しのイメージも感じられるような日本調のデザインです。

日本には本州から沖縄まで広く分布しますが、どちらかと言うと山地性の種です。

と言うのも幼虫が食すアワブキやミヤマハハソが渓谷に多く見られることに依ります。


先日、谷川に沿う湿った林道上で数頭のスミナガシが、

ヤマキマダラヒカゲやコチャバネセセリと吸水している場面に出遭いました。


※ 画像の最後に動画がありますのでご覧下さい。





↑ 右からスミナガシ、コチャバネセセリ、ヤマキマダラヒカゲ







18 件のコメント:

  1. こんばんは。ゆーしょーです。
    スミナガシという名前の蝶もあるのですね。
    小学3年生くらいの時に、バケツに
    摺った墨を入れ、上にそっと半紙を置くと
    色んな模様が出来るのでよくしたものです。

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    1. ゆーしょーさん、おはようございます。
      コメント有難うございました。
      今の子供はどうなのか知りませんが昔は良くやりましたね。
      そう言えば3年生位でしたかね。
      学校で教わったのですが、あれは図工がったでしょうか理科だったでしょうか、
      その辺りの記憶が定かではありません。
      今は墨ではなくマーブリングと言ってカラ絵の具もあるようですね。

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  2. おはようございます。スミナガシ 20年ほど前に小坂の河原で
    スミナガシに会い 感動しました。それ以来 3回ほど同じ場所を
    徘徊しましたが 会うことができませんでした。
    地味な色合いが お日様の陽ざしの下で 光る色合いは
    忘れられません。とても素敵な動画 嬉しかったです。

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    1. ねずままさん、こんにちは。
      コメント有難うございました。
      中学生の頃、夏休みの宿題の昆虫採集でスミナガシが欲しくてあちこち探しましたが、
      なかなか見付からず、アカタテハを狙って城山の山頂に登った夕暮れに、
      モミジの枝に止まっているスミナガシを捕まえたことがありました。
      町の昆虫博士に聞いたら、山頂占有性があって雄は集まるのだとか・・・
      山頂へ上がる蝶はアゲハやミヤマカラスアゲハばかりでは無いのですね。
      その後、成人して石垣島のバンナ岳に登ったら、いくつものスミナガシが次から次へと上がって来ました。
      谷川での出遭いは偶然なほどのチャンスが必要で、
      毎日出掛けても遭えないことが多いですね。

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  3. 風流な遊びは、無経験です(笑)
    しかし
    想像ができます

    そして、墨流し
    粋で、素敵なネーミングの蝶の文様は
    まさに・そのものずばりですね

    私は、未だ、出逢ってませんが
    きっと・どうかすると・見落としそうです(笑)

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    1. zakkkanさん、こんにちは。
      コメント有難うございました。
      おもちゃなどあまり無かった昔は、こんなことが遊びになったものです。
      写し取ると結構面白い模様になり、
      2枚と同じものが出来ないことが何枚も刷らせる意欲に繋がりました。
      勉強もしないでそんなことばかりに興じていた小学生でした(笑)

      この地味な斑紋は流れるようなカーブこそありませんが、
      何処と無く墨流しを連想させます。

      谷川に沿った遊歩道などで不意に飛ぶのを見ます。
      案外薄暗い環境が好きな蝶かも知れません。
      出遭えると良いですね。

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  4. すみながし、風雅な名前の蝶ですね。
    その名の通りだと妙に感心しながら
    広げた羽模様を眺めています。

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    1. rabbitjumpさん、こんばんは。
      コメント有難うございました。
      動植物の名前は全然合わないものもありますが、
      妙にしっくり来る名前もあります。
      スミナガシの場合は後者ですね。

      一見地味ですが、それ故に奥の深さを感じる模様だと思います。

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  5. スミナガシ・・・美しい蝶ですよね~~
    私はまだ会った事が無いのがまっこと残念…
    吸水のたまり場?
    スミナガシのほかにセセリチョウとかいろんな虫がいますね~~
    いつか会いたい蝶です。

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    1. ばんばさん、こんばんは。
      コメント有難うございました。
      この翅が美しいと思える人は大人ですね。
      子供の感性だとそのようには映らないでしょう。
      私も結構好きな模様で、この時も一度に4~5頭が舞っていたので、
      暫くは撮影も忘れて見入っていました。

      これから夏にかけて湿った道路は昆虫の溜まり場になります。
      何に出逢うか分らないところが山歩きの魅力ですね。

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  6. 墨流しは初耳!わが故郷の方にはこういう行事はなかったですね~。そしてまたこの名前が付けられた蝶がいるとは、これもまた初めて知りました!確かにこの羽根は墨汁を流して作り上げたような見事な模様ですね!

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    1. rolingwestさん、おはようございます。
      コメント有難うございました。
      墨流しは学校の授業で教わりましたが、
      それを家庭に帰って近所の子供たちと遊ぶことが一時流行りました。
      学校によって、また世代によって経験の有無があるのですね。
      翅の一面に広がったこの何とも言えない色は墨汁を思わせるのですね。

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  7. Blue Wing Olive2021年6月3日 21:29

    スミナガシ、以前もsikisaiさんのブログで拝見したことがありますが、渋くて本当に美しいですね。名前もまた良いですね。
    私は未だ見たことがありません。これはいつか実物を見たいなぁ。
    墨流しという遊びは知りませんでした。

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    1. blue-wing-oliveさん、おはようございます。
      コメント有難うございました。
      同じタテハチョウの仲間にコムラサキ(小紫)と言う名前の蝶がいますが、
      それと共に日本らしい名前だと思います。
      ただスミナガシは大陸から南アジアに広く分布していて、
      日本の特産ではないのですが・・・
      渓流釣りの折に林道などで見掛けることが多いです。
      お盆の頃にはまた一回り大きな夏型が羽化するので注意していれば見られると思います。

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  8. こんばんわ スミナガシ 石垣島にいるんですか? 知らなかった。
    パンナ岳は私も2度登りました。が 蝶がいるなんて 夢にも
    思いませんでした。残念なことをしました。

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    1. ねずままさん、おはようございます。
      コメント有難うございました。
      石垣島にも西表にも居ますが集まるのは決まって山頂です。
      木立の空間を占有している様子が観察出来ますよ。
      葉の表に止まることもありますが、この蝶は珍しく葉裏に翅を拡げて静止する習性もあります。
      これは同地ではメスアカムラサキと同じです。
      ただ日中より夕方の方が数を増しますよ。

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  9. 墨流しとはいい名前を付けてもらいましたね
    ほんと まさにその様子をあらわした
    珍しい蝶 初めて見ました
    これで この名前は忘れられないと思います

                    ねこ

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    1. ねこちゃんさん、こんにちは。
      コメント有難うございました。
      本当に日本らしい名前だと思います。
      その点はカタカナの意味不明?の名前と違って覚えやすいですね。
      ほとんどの植物の名前がこうであればもっとたくさん覚えられるのに・・・
      と思いますね。

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